歯科医師のための法律相談 デンタルローヤー

解決事例集

事例5-根管洗浄中に気泡が入り、頬が腫れてしまった患者様が医療ミスと主張。その後、患者様が被害届を出すなど警察への対応が必要になったため、歯科医師が当職に依頼した事例

根管洗浄中に、気泡が入り、頬が腫れた。その後も腫れと痛みが引かず、医療ミスがあったと主張。患者様は警察に被害届を出しに行ったが、警察は民事で交渉中であるため、受理はしないと回答をした。患者様の被害感情はエスカレートし、自分の顔写真と「私の顔を返して」「○○医院に気をつけてください」と書いたビラを医院の玄関、近所の電柱に貼り、警察が出動する騒ぎとなった。 歯科医師は、警察に何度か事情聴取されるなど、診療に支障を来すようになったため、自身では対応出来ないとして当職に依頼。

患者様の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
根管洗浄中に気泡が入り頬が腫れ、打診痛がある。
請求内容
治療費の返還+慰謝料300万円+将来一生分の治療費
解決内容 沈静化
理由
気泡が入った点は手技ミスがあったとして謝罪した上、顔写真からは、頬の腫れは確認出来ないので後遺症はない、打診痛は根管治療そのものによるものであり、通常の抜髄治療の際も生じる不可避のものと思われると回答。上記回答後、さらに警察に何度か被害届受理を働きかけたようであるが、沈静化。
トラブルに至った原因 そもそもの原因は歯科医師の手技にミスがあったことによるが、その後の対応には問題がなかった事案と言える。ビラを貼る、医院に怒鳴り込むなど患者様の行為がエスカレートした際には、警察に通報、写真を撮るなど証拠作りをする必要がある。
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