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平成26年6月6日
モンスターペイシェントの対処法
高知県歯科医師会にて講演

モンスターペイシェントの対処法 高知県歯科医師会にて講演

 

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解決事例集

医療過誤訴訟

事例1 - 会社経営 50代男性

患者は、歯の管理状況が悪く、グラグラになっていたため、ブリッジにすることを説明し、3本抜歯。抜歯後、止血処理をして、帰宅させた。 帰宅後、患者から、患部の出血が止まらず、腫れている、入れ歯が絶対嫌だと言っていたのに勝手に歯を抜かれた、医療ミスであると電話があった。医師は、弁護士依頼前に、患者の自宅に出向き、治療費は返還すると記載をした謝罪文を渡していた。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
①承諾なしに、勝手に3本歯を抜かれた。抜歯の説明は受けていない
②そもそも入れ歯は絶対嫌であると述べ、抜歯はしないで欲しいと明確に伝えている。
請求内容
慰謝料として300万円+後医の治療費30万円
解決内容 当院での治療費を返還して示談成立
理由
歯の状態から、3本の歯の抜歯行為自体には医学的に問題はなく、事前に口頭で3本抜くことも了承を得ており、無過失の事案である。しかし、医師は承諾書・説明書を取っておらず、カルテにも説明をしたこと、同意を得たことについて記載がなかったため、承諾があることを証明出来ない可能性があった。また、謝罪文にて治療費の返還を約束してしまっていたため、上記内容で示談が成立。
トラブルに至った原因 抜歯後、止血処理をしたが、それでも有る程度の期間出血と腫れが残ることを十分に説明していなかったため、患者が医師の治療内容を不安に思い、クレームに発展したと思われる。このような場合の患者の心境は、最後の出血や腫れの説明がなく、ミスではないかと疑う→本当は抜歯も嫌だった→抜歯行為もミスではないか→本当は抜歯は嫌だった→勝手に抜歯されて、腫れてしまったのだ、という経緯をたどる。 また、医師が謝罪文を提出したため、ミスを認めたと誤解されたことが、トラブルを大きくした原因である。

事例2 - 年金生活者 60代男性

金属アレルギーのため、手に水疱の症状が出ているので、すぐに歯科金属を外して欲しいと来院。 医師は、大学病院の皮膚科にて金属パッチテストを依頼したところ、亜鉛、スズに陽性反応があったため、金属除去開始。 3年間かけて、すべての金属を除去し、症状は軽快し、治療終了。その後、他院において、1歯の抜歯の必要性と歯周病の進行を指摘され、それが、3年間の金属除去治療のせいであるとして、慰謝料50万円を請求してきた。患者は医院に毎日電話をかけ、時には医院に来て大声を出すなどクレーマー化したため、医師は50万円を支払った。 その後、患者は弁護士を雇い、さらなる慰謝料を請求してきた。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
①歯科金属除去に関し、具体的治療内容及び治療の見通しについて十分は説明がなかった、
②皮膚科の検査後、十分な検討をすることなく金属除去を行った、
③金属除去により皮膚疾患が改善しなかった、
④3年間通院していたのに、結果として1歯の抜歯、歯周病に罹患したのは、治療行為のミスであると主張。
請求内容
慰謝料500万円と治療費の返還請求
解決内容 請求の取り下げ
理由
カルテに、
①「金属除去だけでは必ずしも良くならない、たばこ等の生活習慣の見直しも必要と説明」との記載があったこと、クレームまで計50回通院を続けていたことから、一度も治療方針について説明を受けず、経過も良くならないまま通院を続けたとは考えがたい、
②皮膚科医とは、3年間の治療中複数回連携を取っており、皮膚科医の診断内容に沿って金属除去を行っている、
③症状改善したため治療を終了し、感謝の手紙も送られてきていた、
④抜歯が必要な1歯は、来院時より無髄歯であり、咬合圧が強いため歯根破損を起こし、通院中にも抜歯を進めたが、患者が強く拒んだだけであることがカルテに書いてあった、
⑤カルテに来院時から歯周病が進行している、生活指導、歯磨き指導も適宜行っていることの記載があったため当院の過失ではないと主張。
トラブルに至った原因 本件クレームのきっかけは、後医の発言と思われる。後医から「前の先生はなぜ、この治療をやらなかったのかなぁ」と聞き、前医の治療行為にミスがあったと思い込み、請求に至った。また、本件のように、歯の管理状況が悪い患者こそ、満足行く結果が得られないため、クレームに至る場合が多い。本件は、医師に過失がないにもかかわらず、事案の沈静化のために50万円を支払っているが、それが、患者に火をつけ、弁護士まで雇い、高額な慰謝料の請求となった。

事例3 - 40代女性 10年以上の通院歴

根管治療中、患者が舌を動かし、タービンと接触し、接触部から出血。 医師は、長年の付き合いから、その事実を告げると、パニックになると考え、事実を告げずに、縫合。その後も同院において、根管治療を継続し、治療終了。 患者は数ヶ月後、他院において、舌が縫合されていることを指摘され、弁護士に依頼し慰謝料請求をしてきた。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
①タービン接触による舌の損傷は手技のミスである、
②無断で縫合し、説明を受けていない。
③舌損傷後、舌に激痛があり、発熱、口が開かないという重篤な症状が残っている。
請求内容
慰謝料と事実説明を求める。
解決内容 お見舞金として50万円を支払い示談
理由
医師は、治療中、器具で舌を固定するようにしていたが、反射で舌を動かしてしまっての事故であるため、無過失であると主張。また、患者の主張する後遺症は、事故後通院中、舌の痛みを述べなかったこと、口を開けて治療行為をしていたことから、事実はないと主張。しかし、事故を隠蔽し、縫合の同意を事後的でも得なかったことは説明義務違反がある。
トラブルに至った原因 医師は、患者を不安にさせないために事故の事実を言わなかったが、それが故、かえって甚大な問題に発展した。なお、判例上は過失があると判断される可能性がある事案。

事例4 - 20代女性 自称タレント

治療中、薬液が頬にかかり、熱傷を負った。医師はとっさに、水洗をして、オキシドールを塗布。 後日、患者の母親から、顔に傷をおったため、タレント生命が失われた、着衣が濡れたのでその弁償を求める電話が来た。 医師が、賠償額を聞いたところ、「誠意を見せて欲しい、所属するタレント事務所のバックには指定暴力団がいる」など脅迫されたため、当職に依頼。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
①熱傷により頬に跡が残ったため、タレント生命が失われたことの慰謝料、
②着衣が高級なものであったためその弁償
請求内容
誠意を見せろと言うだけで具体的な賠償額は延べない。
解決内容 沈静化
理由
薬液を掛けた点は、訴訟で手技ミスがあったと認定される可能性がある。熱傷を治療した皮膚科の医師によると、跡は肉眼ではほとんどわからない状態まで改善したとのことであったので後遺症について慰謝料は発生しないとの見解。そこで、皮膚科の治療費とお見舞い金として10万円を提案。しかし、患者の母親からそんな金額では応じられないと連絡がきたので、当職から、指定暴力団の存在を告げ金銭要求する行為は、恐喝に該当するため、警察に告訴する可能性があることを告げたところ、沈静化。
トラブルに至った原因 熱傷後の医師の対応には問題はなかったが、患者の特性(若い女性、外見に自信がある女性)から、特に慎重に対応する必要がある。 医師は、暴力団の存在を告げられ恐喝を受けているが、その電話を録音していないため、訴訟となった場合には、恐喝の事実を立証出来ないというリスクがあった。 加えて、今回は、患者はその場ではクレームを述べず帰って行ったが、母親が、熱傷跡を見て、興奮し請求をしたという経緯もある。

事例5 - 50代女性 パート

根管洗浄中に、気泡が入り、頬が腫れた。その後も腫れと痛みが引かず、医療ミスがあったと主張。患者は警察に被害届を出しに行ったが、警察は民事で交渉中であるため、受理はしないと回答をした。患者の被害感情はエスカレートし、自分の顔写真と「私の顔を返して」「○○医院に気をつけてください」と書いたビラを医院の玄関、近所の電柱に貼り、警察が出動する騒ぎとなった。 医師は、警察に何度か事情聴取されるなど、診療に支障を来すようになったため、自身では対応出来ないとして当職に依頼。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
根管洗浄中に気泡が入り頬が腫れ、打診痛がある。
請求内容
治療費の返還+慰謝料300万円+将来一生分の治療費
解決内容 沈静化
理由
気泡が入った点は手技ミスがあったとして謝罪した上、顔写真からは、頬の腫れは確認出来ないので後遺症はない、打診痛は根管治療そのものによるものであり、通常の抜随治療の際も生じる不可避のものと思われると回答。上記回答後、さらに警察に何度か被害届受理を働きかけたようであるが、沈静化。
トラブルに至った原因 そもそもの原因は医師の手技にミスがあったことによるが、その後の対応には問題がなかった事案と言える。ビラを貼る、医院に怒鳴り込むなど患者の行為がエスカレートした際には、警察に通報、写真を撮るなど証拠作りをする必要がある。

事例6 - 40歳女性 主婦

下顎第3大臼歯抜歯の事案。 抜歯の後遺症について同意書をとった上で、抜歯後、患者は突然通院を辞めた。後日、弁護士に依頼し、民事調停を提起。抜歯後、痛み、腫れ、知覚鈍磨等の後遺症を主張。調停で後遺症を裏付ける証拠として提出された大学病院の検査結果では、抜歯後まもなくの検査では、「知覚に問題なし」として他覚的症状はないと記載されているにも関わらず、時間の経過経過とともに検査結果が悪化し、最終的には「知覚鈍磨」との検査結果となった。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
抜歯後、火傷の様な激しい痛み、舌の腫れ、違和感、知覚鈍麻、しびれが生じたととして後遺症を主張。
請求内容
慰謝料300万円+治療費の返還+他院での治療費
解決内容 150万円の示談で和解
理由
難抜歯であり、6分割の方法をとったが、不可避の合併症であること、腫れが残る場合があること、神経症状が残る可能性について同意書をとっていたことから説明義務を尽くしていること、後遺症については、時間の経過とともに麻痺が悪化していることから、主観的なものであると主張
トラブルに至った原因 親知らずの抜歯後麻痺、痛み、腫れが残るという典型事案である。手技を慎重にすることはもちろんのこと、抜歯後に伴うリスクについて同意書をとる必要がある。

事例7 -20代女性 無職

患者は、来院時より口内状態が悪く、複数の歯を治療。1歯を削り、詰め物をした後、痛みが生じたとして、担当医師に「治療された歯が痛い、どうしてくれるんだと怒鳴り込んできた。院長が、痛みについて謝罪をし、今までの治療費返還、本歯に関する治療は無料で対応すると返答。その後も、痛みで全身がしびれる等クレームの電話は幾度かあったものの、来院はなくなった。 事故の9年後(時効成立の直前)に民事調停が提起された。調停に出てきた患者は、髪の毛は抜け落ち、本歯以外の歯も複数抜歯され、廃人のような状態であった。

患者の主張するクレームの内容・請求内容 クレーム内容
治療した歯の痛みが9年間引かない、その後他院でその歯を抜歯したが、それでも痛みが残っている、歯の痛みで仕事が出来ず無職になった、痛みを取り除くため他の歯も数本抜いたが痛みが引かない、痛みで髪の毛も抜けたと主張。
請求内容
治療内容の説明を求めると要求があり、具体的な金額は述べていない。
解決内容 調停取り下げ
理由
問題の歯を抜歯した後も、痛みが全く引かないため、痛みと治療行為に因果関係がないこと、脱毛や他の歯の抜歯・痛みは当院での治療とは無関係であること、9年間の治療状況が全くわからないことから、法的な主張が難しいと反論。
トラブルに至った原因 通常の治療行為による痛みに起因し、患者自身の心的要因も相まって、患者が精神疾患に至ったケースと思われる。一定程度、こういった患者はいるので、兆候がある場合には、同意書をとることと、カルテに詳細に記載することが必要。
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