解決事例集
事例6 - 抜歯の後遺症について同意書をもらった上で抜歯した後、患者様が抜歯後の痛み、腫れ、知覚鈍麻等の後遺症を主張し、民事調停を提起した事例
下顎第3大臼歯抜歯の事案。 抜歯の後遺症について同意書をとった上で、抜歯後、患者様は突然通院を辞めた。後日、弁護士に依頼し、民事調停を提起。抜歯後、痛み、腫れ、知覚鈍麻等の後遺症を主張。調停で後遺症を裏付ける証拠として提出された大学病院の検査結果では、抜歯後まもなくの検査では、「知覚に問題なし」として他覚的症状はないと記載されているにも関わらず、時間の経過とともに検査結果が悪化し、最終的には「知覚鈍麻」との検査結果となった。
患者様の主張するクレームの内容・請求内容 | クレーム内容 抜歯後、火傷の様な激しい痛み、舌の腫れ、違和感、知覚鈍麻、しびれが生じたとして後遺症を主張。 |
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請求内容 慰謝料300万円+治療費の返還+他院での治療費 |
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解決内容 | 150万円の示談で和解 |
理由 難抜歯であり、6分割の方法をとったが、不可避の合併症であること、腫れが残る場合があること、神経症状が残る可能性について同意書をとっていたことから説明義務を尽くしていること、後遺症については、時間の経過とともに麻痺が悪化していることから、主観的なものであると主張 |
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トラブルに至った原因 | 親知らずの抜歯後麻痺、痛み、腫れが残るという典型事案である。手技を慎重にすることはもちろんのこと、抜歯後に伴うリスクについて同意書をとる必要がある。 |