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解決事例集

事例8 -勤務している矯正医との歩合給与に関するトラブル

勤務している矯正医と、契約を解消することは合意出来ている。患者様からいただいた矯正費用に応じて勤務医に給与を支給していた。患者様は通常将来の矯正費用も一括で支払われる。矯正医は今後治療をしないので、その分の歩合給与は返して欲しい。

解決内容 歩合部分について合意し、返還を受ける。
解決のポイント
そもそも、歯科医院と矯正医との契約内容が、法的性質として雇用では無く請負の形式になっていました。請負の場合、仕事の完成について報酬を払うことになるので、未完成の部分については一部過払になっていること、引き継ぎ後の矯正医の負担を説明し、歩合部分について返還を受けることで合意が出来ました。
その後、矯正医との契約内容が不明確である点を修正しました。
歯科医院の経営者と矯正医との間で紛争になることは多いです。その理由は、患者様から予め一定期間分の矯正費用を前払いしていただくこと、矯正医と歯科医院経営者とが歩合契約を結んでいることが多いためです。さらに、矯正医の中には、前払い矯正費用も含めた歩合給与をもらい、途中で勤務先を変えるということを繰り返し行う人もいますので、矯正医との歩合契約については、弁護士に相談して、歯科医院のリスクが少なくなるような契約を文書にしておくことが必要です。
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